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不動産物語

不動産売却について詳しく解説

【不動産売却】所有する不動産は、その価値を日ごろから把握しておく

不動産売買の基本




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不動産と同様、資産として保有される株式の場合、価格変動が不動産に比べ著しいこともあって、いま、いくらなのか、多くの方が気に掛けているのではないかと思います。

 

しかも、同じ銘柄の株式であれば、誰が保有していようとも、含み益や含み損の差はあるものの、その現在価値は変わりません。

 

つまり、株式相場を確認することで、自分の資産額を把握することができるわけです。これに対して、不動産はどうでしょうか。その価値は株式相場のように日々変動することはありませんが、月単位、年単位の長期で見れば、やはり変動しています。

 

ただ、株式のように、開設者の明確な市場があって銘柄単位で時々刻々変化する株価が公表されているわけではありません。地価は景気の遅行指標といわれますから、世の中の経済状況を踏まえつつ、地価はいま上がっているとか、いま下がっているとか、まずは大きな傾向を判断することになります。

 

その上で、第一章でも取り上げた国の公示価格など不動産価格の動向を伝える指標を基に、地域ごとの傾向をつかんでいくことになります。

 

いずれにしても、株式と違って、自分で所有している不動産の価値がどの程度上がったとか、下がったということは、その都度価格査定を依頼しない限り、分からないわけです。

 

しかも、公示価格のように公表されている不動産の価格というのは、標準的な不動産や取引条件を前提にはじき出されています。

 

しかし実際には、この標準的な不動産や取引条件はそうそう存在しません。第一章で例示してきたように、建物が完成した時点で本来受けるべき完了検査を受けていない検査済証のない不動産だったり、不動産の実測面積という取引条件を明確にする測量を改めて実施する必要があったりするなど、何かしら問題・課題を抱えています。

 

これらの問題・課題は後ほどまた詳しく説明するように、不動産価格の減価要因として働きます。つまり、標準的な不動産であれば100の価値があるとしても、同じ場所にありながらもそれらの減価要因を抱える不動産は80の価値しか見込めなかったりするわけです。

 

いま所有している不動産を過去に自分で購入したのであれば、価格の動向も、どのような減価要因を抱えているかも、ある程度分かっているはずです。

 

生まれながらに不動産を所有している人はいませんから、そういう所有者は確かに多いと思います。しかしそうでない人も確実に存在します。それは、相続資産として不動産を譲り受けた方です。

 

例えば、親から相続で東京区部に立地するテナントビルを譲り受けたとしましょう。本人はその立地にもその不動産にもなじみがなければ、その不動産がどの程度の価値を持っているのか、分かりません。

 

東京区部の立地条件に恵まれた場所にあれば、つい高値を想像してしまいがちですが、そのテナントビルの条件を細かに見ていくと、必ずしもそうとは言えないこともあります。

 

そして、何らかの理由で売却する時になって初めて価格査定を依頼し、その価値を知ってがくぜんとするわけです。不動産を売却しようという人は、それを現金化したいから売却するわけです。

 

資金需要があるからこそ売却するとなるとやはり、捕らぬタヌキの皮算用とばかりに高値での売却を期待します。高値期待の気持ちがある一方で、これまで説明してきたように所有する不動産の価値を客観的に把握できていることはそうないので、所有者自身が判断する不動産の価値はどうしても現実よりも高くなりがちです。

 

気持ちは理解できますが、それではいざ売却しようというときになって、当てが外れて気落ちするだけです。ご自分で購入した不動産にしても相続で譲り受けた不動産にしても、まず一度、その価値を客観的に把握することが必要です。

 

不動産の現状をしっかり把握して初めて、それを高値で売却するにはどうすればいいか、将来に向けた戦略を立てられるからです。

 

何も、地価上昇に乗じて高値で売却しようとするわけでも、買い手を惑わせて高値で売却しようとするわけでもありません。

 

理にかなった方法で不動産の価値を可能な限り引き上げることで高値での売却を実現しようというのが、この本でお伝えしたいことです。それにはまず何より、現状把握が欠かせません。

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